30代からできる認知症予防|生活習慣と確認ポイントを解説
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認知症につながる脳の変化は、症状が現れる前から始まると考えられています。
そのため、30代のうちから生活習慣を整え、将来の認知症リスクに備えることが大切です。
本記事では、30代から認知症予防を始めるべき理由や、認知症やMCI(軽度認知障害)の基礎知識、運動・食事・睡眠・喫煙・飲酒などの生活習慣の見直し方を解説します。あわせて、健康状態の確認方法を紹介します。
30代から認知症予防を始めることが大切な理由
認知症は突然発症するものではなく、症状が現れる何年も前から脳に原因となる変化が少しずつ積み重なっていると考えられています。
そのため、30代のうちから認知症予防を意識し、健康的な生活習慣を身につけておくことが大切です。
認知症予防には、運動や食事、睡眠などの生活習慣を整えることが大切とされています。 生活習慣を整えることは、認知症のリスク要因とされる、高血圧や糖尿病といった生活習慣病の予防にもつながります。
多忙になりがちな30代は、生活習慣が乱れやすい時期です。日々の生活を少しずつ見直し、将来の認知症リスクに備えましょう。
認知症について知っておきたい基礎知識
認知症予防に取り組むためには、まず認知症がどのようなものかを知ることが大切です。
認知症とはどのような状態?
認知症とは、脳の病気や障害などによって脳細胞や神経に変化が生じ、認知機能が低下して、日常生活や社会生活に支障をきたすようになった状態です。
認知機能とは、物事を記憶したり、考えたり、判断したりする脳の働きです。認知症になると、こうした働きが低下し、記憶力や判断力などに影響が現れます。
一般的には高齢者に多くみられますが、65歳未満で発症することもあり、その場合は「若年性認知症」と呼ばれます。
主な認知症の種類
| 種類 | 主な原因 |
|---|---|
| アルツハイマー型認知症1) | 脳内にアミロイドβなどのたんぱく質が蓄積することなどが関係するとされている |
| 脳血管性認知症2) | 脳梗塞・脳内出血などの脳血管疾患が関係するとされている |
| レビー小体型認知症3) | 脳内にレビー小体と呼ばれる異常なたんぱく質が蓄積することが関係するとされている |
| 前頭側頭型認知症3) | 前頭葉や側頭葉の神経細胞が変性・萎縮することが関係するとされている |
MCI(軽度認知障害)とは
認知症の前段階として「軽度認知障害(MCI)」と呼ばれる状態があります。
MCIは認知症ではありませんが、認知機能の低下がみられる状態です。
そのまま認知症へ進行する場合もあれば、適切な対応によって健常な状態に戻ることもあるとされています。
認知機能の変化を早期発見し、生活習慣を見直すことで、認知症への移行を遅らせるだけでなく、回復する可能性があるとされています。
30代からの認知症予防の方法
30代からの認知症予防には、運動・食事・睡眠など、毎日の生活習慣を整えることが大切です。
ここでは、30代から始められる認知症予防の方法を紹介します。
- 脳を積極的に使う
- 適度な運動を習慣にする
- バランスのよい食事を意識する
- 睡眠の質を整える
- 喫煙・飲酒を控える
- 生活習慣病を予防する
脳を積極的に使う
認知症予防では、日頃から脳を積極的に使う習慣を持つことも大切です。日常生活の中で、考える・覚える・判断するといった機会を増やすことは、脳への刺激につながります。
30代は仕事に慣れ、新しいことに挑戦する機会が減る人も少なくありません。仕事では新しい業務やこれまで経験の少ない分野に取り組むなど、脳を積極的に使う機会を意識してみましょう。
また、読書や語学の学習、楽器の演奏など、興味のあることを新たに始めることも、日常生活の中で脳を使うきっかけになります。無理に特別なトレーニングを行う必要はなく、自分が楽しみながら続けられることを取り入れてみましょう。4)
適度な運動を習慣にする
デスクワークやリモートワーク、子育てなどで運動不足になりやすい30代は、日常的に体を動かす習慣を意識することが大切です。
ウォーキングやジョギング、水泳などの有酸素運動、軽い筋力トレーニングやストレッチなどを取り入れ、日常的に体を動かす習慣を身につけましょう。
運動は体力維持だけでなく、高血圧や糖尿病、肥満などの生活習慣病の予防にも役立ちます。
近年では、運動によって「脳由来神経栄養因子(BDNF)」と呼ばれる物質が増加する可能性も報告されています。
脳由来神経栄養因子(BDNF)は、脳の神経細胞や神経の維持や働きに関わるとされており、認知症予防との関連についても研究が進められています。5)
日常的な運動を続けることに加え、運動と認知課題を組み合わせた「コグニサイズ」に取り組む方法もあります。
国立長寿医療研究センターが開発した「コグニサイズ」は、運動と計算やしりとりなどの認知課題を組み合わせたプログラムで、体と脳を同時に使うことが特徴です。4)
30代は忙しく、まとまった運動時間を確保することが難しい人も少なくありません。まずは一駅分歩く、階段を使う、休日に体を動かすなど、無理なく続けられることから始めてみましょう。
バランスのよい食事を意識する
さまざまな食品をかたよりなく摂取している人ほど認知機能の低下リスクが低いとする研究もあります。
仕事や子育てなどで忙しい30代は、外食やコンビニ食で食事を済ませる機会が増えやすい年代です。
認知症予防を意識するうえでは、主食・主菜・副菜をそろえ、さまざまな食品をバランスよく取り入れることを意識しましょう。
とくに、青魚に含まれるEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)は、研究によって認知症予防との関連が報告されている栄養素です。6)
また、糖質や脂質、塩分の摂りすぎには注意が必要です。食事の乱れは、高血圧や糖尿病、動脈硬化などの生活習慣病にも関わるとされています。
睡眠の質を整える
仕事や子育てなどで忙しい30代は、睡眠時間が不足したり、生活リズムが乱れたりしやすい年代です。
睡眠不足は日中の集中力を低下させるだけでなく、認知機能との関連も指摘されています。
睡眠には、脳内の老廃物を排出するなど脳機能との深い関係が指摘されており、近年では睡眠と認知症の関係についての研究も進められています。7)
- 毎日なるべく同じ時間に寝起きする
- 寝る前のスマホを控える
- 夜遅い飲酒を避ける …など
生活リズムを整え、睡眠の質の向上を心がけましょう。
喫煙・飲酒を控える
喫煙や過度の飲酒は、認知症のリスクを高める要因のひとつと考えられています。将来の認知症リスクに備えるためにも、喫煙を避け、飲酒は適量を心がけましょう。
また、喫煙や多量の飲酒は、高血圧や脳血管障害などの生活習慣病にも関わることが知られています。認知症予防だけでなく、健康維持のためにも、無理のない範囲で生活習慣の改善を心がけましょう。8)
生活習慣病を予防する
高血圧、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病は、認知症リスクとも関係するとされています。9)
これらの病気は自覚症状が少ないこともあるため、気づかないうちに進行している場合があります。
認知症予防を意識するなら、健康診断の結果を確認しながら、日頃から自身の健康状態を把握しておくことが大切です。
健康状態を把握する方法として、腸内フローラ検査があります。
「健腸ナビ」では、高血圧や糖尿病などの生活習慣病を含む30以上の健康リスクを確認できます。
また、認知症・MCI(軽度認知障害)リスクの傾向も確認できるため、将来の健康に備えるきっかけとして活用できます。
自身の健康状態を把握し、早めに生活習慣を見直したい方は活用を検討してみましょう。
\ 腸内細菌の精密な検査で健康づくり /
健腸ナビの詳細を見る >認知症予防のために健康状態をチェック
30代からの認知症予防を意識するなら、生活習慣を整えるだけでなく、自身の健康状態を定期的に確認することも大切です。高血圧や糖尿病などの生活習慣病は、自覚症状がないまま進行することもあります。健康診断や各種検査を活用し、将来の健康に備えましょう。
健康診断の結果を確認する
健康診断の結果は、自身の健康状態を数値で確認できます。
とくに、血圧・血糖値・コレステロール値・中性脂肪・体重などの数値を確認することで、高血圧や糖尿病、脂質異常症の有無を把握できます。
これらの生活習慣病は認知症リスクとの関連も示唆されています。
そのため、異常値がある場合は放置せず、生活習慣の見直しや医療機関への相談を検討しましょう。10)
腸内フローラ検査で認知症・MCIリスクを知る
腸内フローラ検査の中には、腸内細菌の構成やバランスから、認知症やMCIとの関連について確認できるものもあります。
近年では、軽度認知障害(MCI)の方と健常者とで腸内細菌の構成に違いがみられることが報告されています。11)
また、高齢の認知症患者では特定の腸内細菌が少ない傾向も報告されており、腸内環境と認知症との関連について研究が進められています。12)
腸内フローラ検査では、こうした腸内細菌の構成やバランスを把握することができます。自身の腸内環境の状態を知ることは、認知症リスクを考えるうえでの参考になる可能性があります。軽度認知障害(MCI)のうちにリスクを把握することで、早めの治療につなげられる可能性もあります。
ただし、腸内フローラ検査は認知症を診断するものではありません。
将来的なリスクの参考として活用し、生活習慣の改善に役立てることが重要です。
「健腸ナビ」では、認知症・MCIを含む30以上の健康リスクを確認できます。
検査結果に基づいて腸内環境の傾向を把握できるほか、腸内フローラの構成に合わせた食品の提案も受けられます。
認知症予防に向けて、自身の認知症・MCIリスクや腸内環境を把握したい方はチェックしてみてください。
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健腸ナビの詳細を見る >30代は認知症予防を始める大切なタイミング
認知症を完全に防ぐ方法は確立されていませんが、運動や食事、睡眠などの生活習慣を整え、健康的な毎日を送ることは、認知症予防につながる可能性があります。また、高血圧や糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病を予防を心掛けることも大切です。
自分の健康状態を知り、できることから少しずつ生活習慣を見直していきましょう。将来の健康に備えるためにも、30代から継続して取り組むことが大切です。
「健腸ナビ」は、自宅で便を採取して送るだけで利用できる、腸内細菌叢の検査・分析サービスです。
認知症やMCI(軽度認知障害)を含む、30以上の全身の病気のリスクを把握できるほか、検査結果に基づいて腸内フローラの構成にあわせた食品の提案も行われます。
自身の腸内環境に合わせて、より効果的な生活改善に取り組みやすい点が特長です。
30以上の病気のリスクを可視化
日本人約27,000人の腸内細菌叢データをもとに、腸内環境の傾向を分析し、大腸がんや認知症などの病気リスクを可視化。特許取得済みの解析手法により、詳細なレポートで腸内環境の状態を把握できます。
性差を考慮した精密な分析
腸内細菌叢は男女で異なる特徴があり、病気と関連する腸内細菌の傾向にも違いがあります。健腸ナビでは、性差をふまえて男女別に分析が行われており、より個々の状態に即した形で腸内環境を把握できます。
自分に合ったおすすめの食品情報
分析結果から導き出された、自身の腸内フローラの構成をふまえたおすすめ食品をご提案。日々の食事選びの指針として、無理のない生活習慣の改善をサポートします。
認知症予防は、特別なことを始めるのではなく、毎日の積み重ねが大切です。
まずは現在の腸内環境を把握し、自分に合った食事や生活習慣の改善に取り組んでみましょう。
\ 腸内細菌の精密な検査で健康づくり /
健腸ナビの詳細を見る >参考
1)厚生労働省. アルツハイマー病とは
2)公益財団法人長寿科学振興財団.脳血管性認知症
3)政府広報オンライン.知っておきたい認知症の基本
4)国立長寿医療研究センター. 日常的な活動と認知症予防
5)Erickson, K. I., et al. (2011)
6)Tsurumaki, N., Zhang, S., Tomata, Y., et al. (2019). Fish consumption and risk of incident dementia in elderly Japanese: the Ohsaki cohort 2006 study. British Journal of Nutrition, 122(10), 1182-1191.
7)Nedergaard, M., Goldman, S. A. (2020). Glymphatic failure as a final common pathway to dementia. Science, 370(6512), 50-56.
8)World Health Organization. Risk reduction of cognitive decline and dementia: WHO guidelines. Geneva: World Health Organization; 2019.
9)Livingston, G., Huntley, J., Sommerlad, A., et al. Dementia prevention, intervention, and care: 2020 report of the Lancet Commission. The Lancet, 396(10248), 413-446, 2020.
10)厚生労働省.MCIハンドブック
11)Hatayama, K. et al. Biomedicines 11, 1789 (2023)
12)国立長寿医療研究センター. 腸内細菌の変化は認知機能低下リスクと関連していることを確認