健腸ナビ

腸内フローラ検査でわかることとは?特徴や費用について詳しくご紹介

菌と健康

2024.11.12

今やテレビや雑誌などでよく見聞きするようになった「腸内フローラ」。

腸内フローラとは、私たちの腸内にいる多種多様な腸内細菌がお花畑のように群生する様子を指し、腸内細菌叢(ちょうないさいきんそう)とも呼ばれます。

腸内フローラの状態は健康に大きな影響を及ぼすことが知られており、特に近年では腸内フローラの乱れが便秘や下痢、アレルギー、肥満、さらにはうつや認知症といった精神・神経の病気など、様々な健康問題を引き起こすことがわかってきました。

そのようななか、腸内フローラ検査は私たちの健康について大切な情報を提供できる可能性のあるツールとして注目されてきています。

腸内フローラ検査は、腸内細菌の構成やバランスを解析して腸内環境を可視化し、結果を食生活や生活習慣の改善に役立てることができるものです。

今回のコラムでは、そのような腸内フローラ検査の重要性や、検査方法などの一般的な情報、そして具体的にわかることなどについて解説します。


腸内フローラ検査のメリットとデメリット

腸内フローラ検査から、様々な情報を受け取ることができますが、検査を受けることに対してメリットやデメリットはあるのでしょうか?

ここでは、腸内フローラ検査のメリットとデメリットについて具体的にお伝えします。


●腸内フローラ検査のメリット

まず腸内フローラ検査のメリットとしては、自身の腸内環境を可視化できるという点が挙げられます。

そして、検査結果を参考に、生活習慣の改善や、適切なサプリメントや食品の選定ができるようになるため、健康・美容などに情報を役立てることができます。

検査によっては病気のリスクが把握できるものもあるため、病気の予防や未病への対策をとることができることも大きなメリットとして挙げられるでしょう。

さらに医療機関で受ける場合は、検査結果に基づいた治療や食事指導をしてもらえるというメリットもあります。


●腸内フローラ検査のデメリット

腸内フローラ検査にはデメリットがあるのでしょうか?

大きなデメリットはありませんが、挙げるとすると以下の点になります。

・検査結果が得られるまでに時間がかかる(数週間~1か月程度)
・費用が比較的高額(数万円程度)


腸内フローラ検査と遺伝子検査との違いとは?

上で述べたように、腸内フローラ検査には病気のリスクがわかるものがありますが、病気のリスクがわかる検査として遺伝子検査を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。

では、腸内フローラ検査と遺伝子検査との違いはどこにあるのでしょうか?

まず、腸内フローラ検査は腸に存在する菌の構成がわかるので、菌の構成の情報から病気のリスクが分析されます。

また、菌は私たちが日頃摂取する食品の影響を大きく受けます。

つまり、腸内フローラは摂取する食品により変えることができるので、検査結果から自身に必要な食品を知って、それを摂取することでリスクに対して行動できるということがポイントです。

一方、遺伝子検査はDNAを解析して生まれつきの遺伝的な要因を把握する検査です。

そのため、不変的な情報を受け取ることができると考えられます。

腸内フローラ検査と遺伝子検査、どちらもわかることは同じでも、みているものが異なることを知っておくことが重要です。


腸内フローラ検査はどこで受けられる?

腸内フローラ検査は次のような場所で受けることができます。

・病院、クリニック
・人間ドックや健康診断の施設
・自宅

ここでは、それぞれの利点やどのような方に適しているかをご説明しましょう。


●病院・クリニック

病院やクリニックでの検査は、検査結果に対して医師の指導を受けることができるので安心感があります。

また、生活習慣改善などについても相談しやすいでしょう。

結果に対してしっかりとしたカウンセリングを希望される方に最適です。


●人間ドック・健康診断

腸内フローラ検査を扱う施設が増えてきたことにより、人間ドックや健康診断のオプションとして腸内フローラ検査を追加することができるようになってきました。

他の検査と併せて、総合的に健康状態を確認できます。

1年に1度の健康診断のタイミングで、定期的に腸内環境を確認したい方におすすめです。


●自宅

自宅で簡単に腸内フローラ検査ができるキットが販売されており、医療機関や施設に行かずに検査を済ませることができるのが大きなメリットと言えます。

忙しい方、気軽に検査したい方には最適です。








腸内フローラ検査を選ぶポイントは?

医療機関などの施設で受けられるもの、自宅で受けられるもの、どちらも検査キットには複数の種類があります。

特に自宅で受けられてインターネットで購入できるタイプのものは種類が多く、迷う方も多いのではないでしょうか。

選ぶ際の重要なポイントとしてはこちらになります。

・信頼できるメーカーであるかどうか
・自分の希望する検査項目があるか
・レポートの精度や充実度

また、インターネットでのレビューも参考になりますね。

検査によっては子供が対象外の場合もあるので、お子さまが受ける場合は検査の年齢制限がないかも確認しましょう。

なお、腸内環境を調べることができる検査キットとして、尿を採取して検査するものも販売されていますが、そちらの検査は尿に含まれる腸内細菌由来の一部の成分のみを確認するものになります。

比較的安価で手軽に受けられるメリットはありますが、腸内細菌の構成を知ることができる腸内フローラ検査を希望している方は、間違えないように注意が必要です。


腸内フローラ検査の流れと注意点は?

具体的な方法は検査キットによって異なる場合がありますが、一般的な流れや注意点は次のとおりです。

●腸内フローラ検査の流れ

1.検体を採取し、送付する
通常、便を採取して検査会社に郵送する形です。清潔な状態で採取し、直射日光を避けて保管することが大切です。検査キットに同梱されているガイドブックに従って行いましょう。

2.結果を確認する
検査結果は数週間から1か月程度で手元に届きます。検査結果をもとに生活改善のアドバイスや推奨食品の情報などが示されているものもあります。
結果を確認して終わりにせず、自身の体調と照らし合わせて活用しましょう。


●腸内フローラ検査の注意点

一般的な注意点としては以下が挙げられますが、詳しくは個別の検査キットに含まれている説明書などを確認しましょう。

・普段と異なる食事や特別なサプリメントの摂取は、検査結果に影響を与えるため避けましょう。
・生理中の場合は、経血が検査結果に影響する可能性があるので検査を避けた方が良いでしょう。
・一時的に薬を飲んでいる場合、腸内フローラが普段の状態とは異なる可能性があります。特に抗生剤服用後は、1か月程度期間をあけてから検査を受けた方が良いでしょう。








腸内フローラ検査でわかること

腸内フローラ検査では以下のような情報がわかります。

ただしこちらも検査キットによって内容が異なりますので、検査キットを選択する際にはしっかりと確認しましょう。

1.腸内細菌の構成・割合
2.菌の多様性
3.菌のバランス
4.腸内細菌のタイプ
5.特定の病気との関連(リスク)
6.おすすめ食事や生活習慣へのアドバイス

具体的には次のような内容となります。

●1. 腸内細菌の構成・割合

腸内フローラ検査により、腸内に存在する細菌の種類やそれぞれの割合を知ることができます。

具体的には、乳酸菌や酪酸菌などの短鎖脂肪酸を産生する菌や、美容に良いとされるエクオールを産生する菌などです。

また、体に悪影響を与える菌の割合がわかるものもあります。


●2.菌の多様性

菌の多様性が段階的に評価されます。

多様性は健康的な腸内環境を確認するための重要な指標の一つです。

多様性が低いことと、病気との関連性が指摘されているため、一定程度の多様性の高さを維持することが重要です。


●3.菌のバランス

菌のバランスの良さが段階的に評価されます。

多種多様な腸内細菌で構成される腸内フローラは、バランスが一番重要だとも言われています。

例えば乳酸菌のような有用とされている菌でも、それだけが過剰になっているのはバランスが悪いと言えるでしょう。

多様性と併せて確認することをおすすめします。


●4.腸内細菌のタイプ

腸内フローラのタイプは、主に菌の構成によっていくつかのパターンに分類されます。

これにより、自分の腸内フローラにはどのような特徴があるのかを簡単に知ることができます。


●5.特定の病気との関連

研究によれば、腸内フローラのバランスが崩れると、肥満や糖尿病、心疾患、さらにはうつ病などの精神疾患との関連が示唆されています。

検査によっては、病気のリスクを分析した結果が示されます。


●6. 食事や生活習慣へのアドバイス

腸内フローラ検査の結果をもとに、今の腸内環境に適した食事や生活習慣のアドバイスが示されます。

これにより、プレバイオティクスやプロバイオティクスとなるサプリや食品を選択して、よりよい腸内フローラを目指すことができるようになります。


腸内フローラと関連する病気とは?

先に述べたように、腸内フローラ検査によっては病気のリスクがわかるものがあります。

そのような検査は直接的に病気を診断するものではありませんが、過敏性腸症候群や大腸がん、アレルギー、便秘など、さまざまな病気に対してのリスクの評価結果を確認することができます。

以下では腸内フローラ検査でリスクがわかる病気の一例について、その病気と腸内環境との関連性として知られている情報をご紹介します。


●過敏性腸症候群(IBS)

過敏性腸症候群は、腸の活動が過敏になり、腹痛や便通異常を引き起こす病気です。

腸内フローラのバランスが乱れている場合、過敏性腸症候群(IBS)のリスクが高まることがあります。

詳しくはこちらのコラムも参考にしてください。
過敏性腸症候群(IBS)と腸内フローラの関係|ヨーグルトに注意が必要な人も?


●大腸がん

腸内フローラの異常が大腸がんのリスクを高めることが知られています。

特定の菌が増殖することで炎症が起き、がんの原因になることが考えられています。


●アレルギー

腸は免疫と大きく関わっており、腸内フローラの乱れがアレルギー症状の悪化に関与していることが知られています。

特に、腸内フローラの異常により、アトピー性皮膚炎や喘息などのアレルギー症状が悪化しやすくなると言われています。

詳しくはこちらのコラムも参考にしてください。
花粉症やアトピーも、実は腸内細菌が関係している!


●便秘

便通をスムーズにするためには良好な腸内環境が必要です。

食物繊維は、便のかさを増したり、便をやわらかくしたりするだけでなく、有用な菌のエサとなり腸内環境を整えることができます。


●その他

上でご紹介した病気以外にも、腸内フローラの影響は多岐にわたります。

例えば、糖尿病や肥満などの生活習慣病、認知症、さらにはうつなどのメンタルヘルスにも深く関与しており、これらのリスクまでわかる腸内フローラ検査もあります。

そのような病気と腸内フローラとの関連性についてはこちらのコラムも参考にしてください。
腸内細菌叢(腸内フローラ)の乱れは肥満のもと?
物忘れは脳だけでなく、腸にも関係あり!
腸が元気なら心も元気!?「うつ病」と腸内細菌の関連性


まとめ

本コラムから、腸内フローラ検査が、単に自身の腸内環境を把握するだけでなく、自身の健康状態ついて重要な情報が得られる優れたものであることをおわかりいただけたのではないでしょうか。

腸内フローラ検査は、自身の健康状態を見直すための重要な手段のひとつです。

検査結果を活用し、生活習慣を見直すことでより良い健康状態を目指すことができます。

検査には費用が伴いますが、その価値は十分にあると言えるでしょう。

健康に関心のある方や病気の予防に努めたい方は、是非お試しいただければと思います。

なかでも、「健腸ナビ」は病気のリスクがわかる腸内フローラ検査で、国内で唯一30以上の全身の病気のリスクを把握することができる検査となっているのでおすすめです。

さらにリスクが高い病気に関しては、リスクを下げるためのパーソナルなおすすめ食品も提案されるので、自身の腸内フローラにあわせてより効率的な改善に取り組むことができます。

病気のリスク以外にも、乳酸菌やエクオール産生菌などの情報や、多様性、バランスなど、詳しい検査結果も含まれているのも嬉しいポイントです。


腸内フローラ検査の重要性を知ったこの機会に、「健腸ナビ」を検討してみてはいかがでしょうか。


【参考情報】
「健腸ナビ」でリスクがわかる病気:
潰瘍性大腸炎/過敏性腸症候群/大腸がん/逆流性食道炎/胃潰瘍/胃炎/肝臓病/慢性腎臓病、慢性腎不全/便秘/痔/2型糖尿病/甲状腺がん/バセドウ病/橋本病/高血圧/脳梗塞/心筋梗塞/不整脈/狭心症/喘息/アトピー性皮膚炎/花粉症/骨粗鬆症/関節リウマチ/関節痛/脊柱管狭窄症/痛風/うつ病/MCI(軽度認知障害)/認知症/睡眠時無呼吸症候群/片頭痛、頭痛/前立腺がん/前立腺肥大症/乳がん/子宮筋腫/子宮内膜症/月経前症候群(PMS)/月経異常/女性不妊症/女性更年期症候群/肥満/緑内障
※性別によりリスク分析対象となる病気が異なります。詳細はこちらをご確認ください



自宅で受けられる腸内細菌叢の検査・分析サービス「健腸ナビ」では、大腸がんや認知症、アトピー性皮膚炎など、約30の病気のリスクを分析。リスクだけでなく、あなたにおすすめの食品情報を参考にして健康づくりに取り組むことができます。
▶詳しくはこちら


”自宅で受けられる腸内細菌叢の検査・分析サービス「健腸ナビ」”/


”自宅で受けられる腸内細菌叢の検査・分析サービス「健腸ナビ」”/