認知症予防に脳トレは効果がある?脳トレの種類や続けるためのポイントを解説
基本情報
脳トレは、記憶力や注意力などの認知機能の維持・改善につながる可能性があります。
一方で、脳トレによって認知症そのものを予防できると十分に証明されているわけではありません。
本記事では、認知症予防における脳トレの効果や「効果がない」といわれる理由、おすすめの脳トレ、始める時期や続けるポイントについて解説します。
脳トレは認知症予防に効果がある?
脳トレには、記憶力や注意力、判断力などの認知機能の維持・改善につながる可能性があります。
実際に、記憶や推論、情報処理などを対象とした認知トレーニングで認知機能の一部に改善がみられたとする研究もあります。1)
一方で、脳トレが認知症そのものの予防につながるということは、十分に証明されているわけではありません。
そもそも認知機能とは?
認知機能とは、物事の理解や判断、記憶などに必要な脳の働きのことです。
認知機能には、主に以下のようなものがあります。
| 認知機能 | 主な働き |
|---|---|
| 記憶機能 | 見聞きしたことや経験したことを覚え、必要なときに思い出す |
| 注意 | 必要な情報に意識を向けたり、集中したりする |
| 実行機能 | 目的に向けて計画を立て、順序立てて行動する |
| 言語 | 言葉を理解したり、自分の考えを言葉で表現したりする |
| 見当識 | 日時や場所、自分の置かれている状況などを把握する |
日常生活では、これらの認知機能を組み合わせて使っています。
たとえば、買い物では以下のような複数の認知機能が使われています。
- 必要なものを覚える「記憶機能」
- 商品を探すための「注意」
- 予算を考えながら買い物を進める「実行機能」
認知症予防に脳トレは効果がないといわれるのはなぜ?
脳トレに「効果がない」といわれる理由のひとつは、脳トレによって特定の認知機能が改善しても、その効果がほかの認知機能や認知症そのものの予防にまで及ぶとは限らないためです。
脳トレに関連するある研究では、特定の認知機能を鍛える「認知トレーニング」の効果が検証されています。
認知トレーニングでは、トレーニングの対象となった認知機能に改善がみられることがあります。
一方、その効果がトレーニングしていない認知機能にまで広がるかについては、研究によって結果が異なります。2)
また、認知トレーニングによって認知症の発症を予防できるかについても、十分なエビデンスが確立されているわけではありません。3)
そのため、脳トレの認知機能への効果と、認知症そのものを予防する効果は分けて考える必要があります。
認知症予防におすすめの脳トレ
ここでは、代表的な脳トレを紹介します。
クイズ
クイズは、手軽に取り組みやすい脳トレのひとつです。
例えば、以下のような種類があります。
- 足し算や引き算などの計算問題
- 漢字の読み書きや熟語を思い出す問題
- 答えを考えるなぞなぞ …など
短時間でできる問題も多く、日常生活に取り入れやすい頭の体操のひとつです。
ゲーム
ゲームも、脳トレとして取り入れられています。
例えば、以下のようなゲームがあります。
- 神経衰弱
- しりとり
- 脳トレゲーム …など
スマートフォンのアプリやゲーム機を活用するものもあります。
間違い探し
間違い探しは、2つの絵や写真を見比べて、異なる部分を探す脳トレです。
細かな部分に注意を向けながら、絵や写真の違いを探していきます。
パズル
パズルには、数字を使って解くものや、言葉を使って答えを導くものなど、さまざまな種類があります。
例えば、以下のような種類があります。
- 数字パズル
- クロスワード
- ジグソーパズル …など
自分に合った難易度のものを選んで取り組めます。
認知症予防の脳トレはいつから始めるといい?
認知症予防のための脳トレは、年齢にかかわらず、できるだけ早くから取り入れるとよいでしょう。
認知症は突然発症するものではなく、症状が現れる何年も前から、脳に原因となる変化が少しずつ積み重なっていると考えられています。
そのため、物忘れなどが気になり始めてからではなく、若いうちから認知症予防を意識することが大切です。
ただし、認知症予防では脳トレだけに取り組むのではなく、運動や食事、睡眠などの生活習慣を整えることも意識しましょう。
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認知症予防のために脳トレを続けるためのポイント
脳トレを日常生活に取り入れる際は、無理なく続けられる方法を選ぶことがポイントです。
【自分に合った内容・難易度を選ぶ】
難しい問題にこだわらず、自分が楽しめる内容や無理なく取り組める難易度を選びましょう。
クイズやパズル、ゲームなどのなかから、自分が興味を持って取り組めるものを選ぶのがポイントです。
【取り組むタイミングを決める】
食後や休憩時間など、脳トレに取り組むタイミングを決めておくのもひとつの方法です。
普段の生活のなかで取り組みやすい時間を見つけてみましょう。
【家族や友人と一緒に取り組む】
ひとりで続けるのが難しい場合は、家族や友人と一緒にクイズやゲームなどに取り組むのもひとつの方法です。
一緒に問題を考えたり答えを確認したりすることで、脳トレを楽しみながら、家族や友人と会話する機会にもなります。
認知症予防には脳トレだけでなく生活習慣の見直しも大切
ここでは、認知症予防のために意識したいポイントを紹介します。
適度に運動する
定期的に運動する人は、運動習慣がない人と比べて、認知症の発症リスクが低いことが報告されています。4)
また、運動による腸内環境の変化や、腸内細菌がつくる短鎖脂肪酸などの物質と脳機能との関係についても研究が進められており、認知症予防との関連が注目されています。
ウォーキングなどの有酸素運動をはじめ、自分の体力や体調に合わせて、無理なく続けられる運動を日常生活に取り入れましょう。
バランスの良い食事を心がける
さまざまな食品をかたよりなく摂取している人ほど認知機能の低下リスクが低いとする研究もあります。5)
認知症予防を意識するうえでは、主食・主菜・副菜をそろえ、さまざまな食品をバランスよく取り入れることを意識しましょう。
十分な睡眠をとる
睡眠不足は日中の集中力を低下させるだけでなく、認知機能との関連も指摘されています。
睡眠には、脳内の老廃物を排出を促すなど脳機能との深い関わりがあることが指摘されており、近年では睡眠と認知症の関係についての研究も進められています。6)
- 毎日なるべく同じ時間に寝起きする
- 寝る前のスマホを控える
- 夜遅い飲酒を避ける …など
生活リズムを整え、睡眠の質の向上を心がけましょう。
人との交流や社会参加を続ける
人との交流も、認知症予防を考えるうえで大切な要素のひとつです。
家族や友人との会話、趣味や地域活動への参加などを通じて、相手の話を理解したり、自分の考えを伝えたりします。そのため、自然と脳を使う機会が生まれます。
自分の認知症リスクを知る
近年、認知症や軽度認知障害(MCI)と腸内細菌との関連が研究されています。
軽度認知障害(MCI)の方と健常者とでは腸内細菌の構成に違いがみられることが報告されています。7)
また、高齢の認知症患者には特定の腸内細菌が少ない傾向も報告されており、腸内環境と認知症リスクとの関連に注目が集まっています。
腸内フローラ検査では、こうした腸内細菌の構成やバランスを把握することができます。
自身の腸内環境の状態を知ることは、認知症リスクを考えるうえでの参考になる可能性があります。軽度認知障害(MCI)のうちにリスクを発見することで、早めの治療につなげられる可能性もあります。
加齢による通常の変化を超える認知機能の低下がみられるものの、日常生活の自立は保たれており、認知症には至っていない状態を指します。
ただし、腸内フローラ検査は認知症を診断するものではありません。
将来的なリスクの参考として活用し、生活習慣の改善に役立てることが重要です。
「健腸ナビ」では、認知症・MCIを含む30以上の病気のリスクを確認できます。
検査結果に基づいて腸内環境の傾向を把握できるほか、腸内フローラの構成に合わせた食品の提案も受けられます。
認知症予防に向けて、自身の認知症・MCIリスクや腸内環境を把握したい方はチェックしてみてください。
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健腸ナビの詳細を見る >認知症予防は脳トレだけに頼らず早めの対策を
脳トレは、認知機能の維持・改善につながる可能性があります。一方で、認知症予防は脳トレだけで完結するものではありません。
生活習慣を見直すとともに、早めに自分の将来的なリスクを知ることも、認知症予防を考えるきっかけになります。
近年では、腸内環境と認知機能との関連についても研究が進められています。自分の腸内環境をより詳しく知りたい方は、腸内フローラ検査を活用するのもよいでしょう。
「健腸ナビ」は、自宅で便を採取して送るだけで利用できる、腸内細菌叢の検査・分析サービスです。
認知症やMCI(軽度認知障害)を含む、30以上の全身の病気のリスクを把握できるほか、検査結果に基づいて腸内フローラの構成にあわせた食品の提案も行います。
自身の腸内環境に合わせて、より効果的な生活改善に取り組みやすい点が特長です。
30以上の病気のリスクを可視化
日本人約27,000人の腸内細菌叢データをもとに、腸内環境の傾向を分析し、大腸がんや認知症などの病気リスクを可視化。特許取得済みの解析手法により、詳細なレポートで腸内環境の状態を把握できます。
性差を考慮した精密な分析
腸内細菌叢は男女で異なる特徴があり、病気と関連する腸内細菌の傾向にも違いがあります。健腸ナビでは、性差をふまえて男女別に分析が行われており、より個々の状態に即した形で腸内環境を把握できます。
自分に合ったおすすめの食品情報
分析結果から導き出された、自身の腸内フローラの構成をふまえたおすすめ食品をご提案。日々の食事選びの指針として、無理のない生活習慣の改善をサポートします。
認知症予防は、特別なことを始めるのではなく、毎日の積み重ねが大切です。
まずは現在の腸内環境を把握し、自分に合った食事や生活習慣の改善に取り組んでみましょう。
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健腸ナビの詳細を見る >参考
1)Chiu, H. L. et al. PLoS One 12, e0176742 (2017).
2)Sprague, B. N. et al. Neuropsychol Rev 31, 643–675 (2021).Sprague, B. N. et al. Neuropsychol Rev 31, 643–675 (2021).
3)World Health Organization. Risk reduction of cognitive decline and dementia: WHO guidelines, second edition. (2026).
4)Oye-Somefun, A. et al. PLoS One 21, e0343621 (2026).
5)Otsuka, R. et al. Geriatr Gerontol Int 17, 937–944 (2017).
6)Nedergaard, M., Goldman, S. A. (2020). Glymphatic failure as a final common pathway to dementia. Science, 370(6512), 50-56.
7)Hatayama, K. et al. Biomedicines 11, 1789 (2023)